口腔外科について知りましょう
お口のトラブルメーカー「親知らず」や口腔外科について知りましょう
知恵歯(ちえば)や智歯(ちし)とも呼ばれる「親知らず」。
正式名称は「第三大臼歯」で、通常の永久歯とは異なり、20歳前後になってから生えてきます。
“お口のトラブルメーカー”として知られる「親知らず」ですが、昔は何の問題もなく生えてくる“普通の歯”でした。しかし、顎が小さい現代人には親知らずが並ぶスペースが十分にないため、まっすぐに生えず、周囲の歯や歯ぐきを傷付けたり歯並びを乱したりする“トラブルメーカー”になってしまったのです。
親知らずが痛む理由
親知らずが痛む場合、以下のような原因が考えられます。
- 親知らずが頬の粘膜を傷付ける
- 親知らずが下顎の骨に当たる
- 親知らずが生える際に周囲の歯を押す
- 親知らずがむし歯になる
- 親知らずと歯ぐきの間に汚れが入って炎症が起きる
- 何らかの原因によって歯肉の中で炎症を起こしてしまう
特に多いのが、「5. 親知らずと歯ぐきの間に汚れが入って炎症が起きる」ケースです。
親知らずがまっすぐ生えるスペースがない場合、多くは半分顔を出したままの状態や横に生えて、ほとんど歯ぐきに埋もれた状態になってしまいますが、こうなると親知らずと歯ぐきの間にポケットができ、そこに汚れがたまって炎症を起こしてしまうのです。
このポケット部分で起きる炎症を「智歯周囲炎」といいます。
抜くべき親知らずと抜かなくてもいい親知らず
今日では、親知らずは正常に生えてくるほうが珍しく、そのため「抜歯が必要」と判断されることがほとんどですが、場合によっては抜歯しなくても良いケースがあります。
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抜歯すべき親知らず
・親知らずがブラッシングの邪魔になる
・親知らずが原因で痛み・炎症が起きている
・親知らずがむし歯になっている
・親知らずが原因で歯周病になっている
・親知らずが他の歯を圧迫し、歯並びや噛み合わせがずれている -
抜かなくてもいい親知らず
・まっすぐに生えている
・噛み合わせが正常にできている
・ブラッシングに支障がない
エミデンタルクリニックでは、親知らずの生え方や周囲の状況を正確に見極め、抜くべきか抜かなくてよいかを判断します。十分な説明と患者様の同意なしに抜歯をすることはありませんのでご安心ください。なお、神経が近いものなど難症例の場合は、連携している大学病院をご紹介します。
口腔外科とその他の治療
口腔外科とは、むし歯や歯周病の治療を除いた口腔領域の外科処置を行う診療項目です。
当院では親知らずを筆頭に、以下の口腔外科治療に対応しています。
歯根の先端の膿の治療
歯根の先端に病巣があると、膿が溜まって腫れたり、痛みが生じたりすることがあります。こうした場合には、病巣のある歯根の先端にレーザーを照射して、症状を少しずつ緩和します。
レーザーを使うので、せっかく入れた技工物を外すことも、また歯根の先端を切ることもありません。保険は適用できませんが、症状に応じて2~4回程度の治療を行うこともあります。
口内炎治療
舌や頬の粘膜、歯茎など、さまざまな場所にできる口内炎。
なかなか治らなかったり、うっかり噛んでしまって悪化させたりすることも多いため、歯科医院で治療される方も珍しくありません。レーザーを使用することで、痛みと術後の炎症を抑えた治療が可能です。
顎関節症治療
口が大きく開けられなくなったり、口の開閉時に顎の関節からパキパキと音が出たりするのが顎関節症です。
そのまま放置してしまうと偏頭痛や肩こりなどを引き起こすことがあるため、早めの治療が大切です。